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  [ブランド名]
アナ・スイ(Anna Sui)

[コメント]
 キュートでヴィンテージ感のあるブランドです。刺繍やフリル、フリンジなどをあしらった、デコラティブ(装飾的)なデザインが得意。ニューヨークを拠点にしている中国系米国人のアナ・スイ(Anna Sui)氏がデザイナーで、ニューヨークらしいミックステイストが持ち味となっています。

 レースやフリルをふんだんに使った「サルーンドレス」はデザインを変えつつ、毎シーズンのように発表されています。1997年ごろから本格的にデニムを手がけ、ペイントを施したり、スタッド(鋲)をたくさん打ったりしたジーンズは主力商品の一つに育ちました。

 デザイナー本人が好きなロック音楽がインスピレーションの源の一つ。ボヘミアンテイストやヒッピー感覚を取り入れたアイテムもしばしば手がけています。モットーは、「Live your dream.(あなたの夢を生きて)」。型にはまったファッションを嫌うニューヨークの業界人にファンが多いのもうなずけます。

 ロマンチックではあっても、甘すぎないところに、「アナ・スイ」の絶妙のさじ加減が感じられます。フェミニンでエレガントでありつつ、小悪魔的な、ちょっと毒のある仕掛けが「アナ・スイ」流。いい意味で素直でないテイストは「ヴィヴィアン・ウエストウッド(Vivienne Westwood)」に通じるところがある気がします。

 新しい物と古い物のミックスがうまい。70年代モードを現代によみがえらせたのは、アナ・スイ氏の功績と言ってよいでしょう。ニューヨークのヴィンテージショップ「リザレクション(Resurrection)」や蚤の市で見付けたヴィンテージからインスパイアされて、ヴィンテージ風のドレスやワンピースを生み出しています。

 ミスマッチな物同志の組み合わせに冴えを見せます。例えば、ヴィクトリア調のスタイルにウエスタン風のジーンズをマッチさせるなど、一つ間違えると危険な組み合わせでも、彼女が手がければ、ぴったりはまるところはさすがです。

 フェイバリットカラーは紫と黒。黒のドレスの襟や袖先に紫を配するなど、紫と黒のコンビネーションも好んで使います。ただ、2005年春夏ニューヨーク・コレクションではゴールドを随所に用いるなど、パレットの選択肢は広がっているようです。

 装飾的なデザインが前面に押し出され、ファッション上級者向けという印象がありましたが、最近は色やデザインの幅が広がり、着回しがしやすくなりつつあります。2005年春夏ではウエスタン(西部劇)テイストを前面に押し出しました。フロティアスピリットを感じさせる作品に身を固めたウエスタンガールがニューヨーク・コレクションのランウェイを、ゴールドラッシュにわく西部開拓時代に変えました。

 「アナ・スイ」はバッグでもヒット商品がたくさんあります。近年は医者が往診で使う、大きなガマグチの「ドクターズバッグ」をうまくモードに取り入れて見せました。2004年春からはグンゼが世界初の「アナ・スイ」ブランドのインナーウエア(下着)の取り扱いを始めました。ランジェリーはデザイナーの長年の夢だったそうです。

 ラメ入りのマスカラや口紅を発売し、「ラメメーク」ブームの火付け役となりました。日本ではむしろ化粧品の方が有名かもしれません。香水「スイ・ラブ(Sui Love)」は蝶型の、「スイ・ドリームス(Sui Dreams)」はバッグ型の瓶で知られています。

 おかっぱ風の髪型が印象的なキュートな自画像モチーフはTシャツでおなじみ。ご本人も少女のような人柄です。好奇心旺盛で、いつも目がキラキラしています。何にでも興味を持ち、有名デザイナーになった今でも、毎週のようにフリーマーケットに出かけています。自宅にお邪魔したときも、ヴィンテージの家具があふれんばかりでした。

 手仕事の作品も大好き。布からオリジナルに作り起こすことで有名な皆川明氏のブランド「ミナ ペルホネン(mina perhonen)」を、まだ「mina」というブランド名だったころから買っていました。こうした国境や年月を超えたコレクション(収集)がスイ氏の新たなインスピレーションの源になっているようです。

●ブランドデータ


[本国]
米国(ニューヨーク)


[経営・日本での展開]
 1994年から伊勢丹がマスターライセンシーとなって輸入、ライセンス生産を手がけている。伊勢丹新宿本店(東京・新宿)が若手デザイナーの登竜門として設けた売り場「解放区」に出店したのが最初。

 伊勢丹子会社のアパレル商社、マミーナが契約。フラッグシップ・ショップの「アナ・スイ表参道店」などを展開している。

[歴史]
 米国・ミシガン州デトロイト市近郊で中国系移民の家に生まれた(生年月日は未公表)。高校卒業後、ニューヨークにあるファッションスクールの名門、パーソンズ・スクール・オブ・デザイン(Parsons School of Design)で学んだ。

 パーソンズはロンドンのセントラル・セント・マーティンズ、ベルギーのアントワープ王立芸術アカデミーと並んで、世界の3大ファッションスクールと評価されている。主な出身デザイナーには、トム・フォード(Tom Ford)、マーク・ジェイコブス(Marc Jacobs)、ダナ・キャラン(Donna Karan)らがいる。

 91年にニューヨーク・コレクションでデビュー。92年にニューヨークのソーホーに第1号店をオープンした。翌93年、CFDA(The Council of Fashion Designers of America)の新人賞に当たるペリー・エリス賞を受賞。  94年、伊勢丹新宿本店の自主企画売り場「解放区」に参加。97年にアジア初の路面店を東京・表参道に開いた。

 2000年には「クロエ(Chloe)」の主任デザイナーとして、ステラ・マッカートニー氏を押しのけて就任するという見方がファッション界で流れた。ヴィンテージブームを仕掛けたデザイナーの一人で、「シック」「実用性」を重視するニューヨークファッションにあって、異彩を放ち続けている。

 パーソンズで共に学んだジェイコブス氏は親友。同じ中国系のヴィヴィアン・タム氏とも親しい。コレクション会場には映画「ロスト・イン・トランスレーション」を撮った映画監督・女優のソフィア・コッポラ(Sofia Coppola)氏、「バッファロー'66」のヴィンセント・ギャロ氏もよく顔を見せる。

[現在のデザイナー]
アナ・スイ氏


[キーワード]
キュート、ロマンチック、ヴィンテージ、ロック、紫、黒


[魅力、特徴]
 デザインに特徴があるため、着こなしの難易度が高いブランドと思われがちですが、ほかのブランドとミックスしても大丈夫。デニムとの相性は抜群です。単品使いでも、ロマンチックなイメージが強まります。


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